こんにちは,四十雀です。
今回は,日光湯元温泉「温泉寺」さんのご紹介をいたします。
日光湯元温泉は,中禅寺湖からさらに先にある湯ノ湖湖畔にある温泉で,延暦7年(788年),勝道上人(輪王寺や二荒山神社を建立したとされる人物)により発見されたのがその始まりとされています。
なお,この地は冬季は寒さの厳しい場所のため,昭和初期までは主に夏場限定の湯治場とされていたとのことです。
温泉寺さんは日光山輪王寺の別院で,勝道上人が温泉を発見後建立されたそうですが,一時期途絶えたという歴史があり,現在の建物は昭和48年(1973年に建てられたもの,とのことです。)
では早速,お風呂に入ろうか・・・と思ったところ,この日,朝9時から開始という張り紙が(ちなみに,我々が到着したのは朝8時40分頃)。
実はこの日,台風が接近した影響で,温泉寺さんがお風呂の時間を遅めにした,とのことでした。
そこで,せっかくなので,温泉寺さんの周辺を散策することにしました。
温泉寺さんの周囲には,湯ノ平湿原という場所と,源泉があるそうです。
この湯ノ平湿原には豊富な野生動物が生息しているようで,確かにコガモが1羽,湿原内を歩いているのを見かけました。
湿原は木道を利用し移動することになります。
湿原の水の色は,写真のように白濁しており,硫黄の臭いが漂ってきます。
次第に源泉が近付いてきました。少し怖い看板が置かれています。
ついに源泉にたどり着きました。白い湯気が立ち込めているのが,写真からも分かると思います。
辺りにある水溜りを眺めて見ますと,泡が出ているのが分かります。茹っている証拠です。
散策時間はほんの10分,15分程度でしたが,なかなか面白いものを観察することができました。
そうこうしているうちに,9時を過ぎましたので,気を取り直してお風呂に向かいたいと思います。
お風呂場入り口の様子です。張り紙から,源泉温度が相当高いことが分かります。
複数の入浴時の注意に関する紙が貼られています。
温泉寺さんの源泉分析書です。
温泉寺さんのお湯は白濁,硫黄臭が漂います(ただ,日光湯元温泉の下にある奥日光中禅寺温泉よりは香りは薄く感じました。)。
今回,私は一番風呂でお風呂に入れましたが,湯船の中は源泉温度そのままのお湯,とてもそのまま入ることはできず,水をいれ,必死にかき混ぜること約15分,ようやく入ることが出来ました。
標高が高い場所にあるためか,水はとても綺麗で,手ですくうと透明な水となります。湯船に湯の花が積もり,それが白濁に見せているのでしょうか。
また,泉質は中性な感じがし,お風呂から上がると,肌は硫黄の臭いがつきますが,反面すべすべにもなります。
歴史を感じることのできる熱めの温泉,ぜひ一度,お試しの程を。
温泉データ
日光湯元温泉 温泉寺(源泉掛け流し)
【場所】
栃木県日光市
【泉質】
含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉(硫化水素型)(中性低張性高温泉)
【源泉温度】
71.4度
【pH】
6.5
【施設内容】
内湯(休憩スペース有)
【営業時間】
午前8時~午後5時
(変動があるようなので要確認)
【料金】
大人500円,小人300円
(令和元年9月9日現在)