こんにちは,四十雀です。
今回は,田村郡三春町の「三春三角揚げ」についてご紹介をしたいと思います。
まず,我々が「油揚げ」と言われて想像するのは,次のようなものだと思います。
しかし,三春町で油揚げと言えばこちら,「三春三角揚げ」がメジャーなものとなります。
一見すると厚揚げに思われるようなボリュームがありますがれっきとした油揚げ,それが三春三角揚げです。
なんでもこの三角の形,藩政時代の藩庁である「三春城(別名舞鶴城)」にちなみ,鶴の飛形を似せたものとのことです。
確かに,鶴の飛形に似ているような・・・?
個人的には,三春城の縄張りの形に似ているようにも思えます。
城下町である三春町には寺が多く存在していました(城下町に寺を配置するのは防衛能力を高めるためです。)。
寺が多くある=修行僧が多く集まることになり,江戸時代には約108軒もの豆腐屋さんが存在したといいます(豆腐や油揚げは精進料理に使用します。)。
余談ですが,油揚げ自体は,どう江戸時代初期頃から作られた料理のようで,その頃はまだ油は高級品のため,庶民が食べられるものではありませんでした。
しかし,江戸時代中期になり,油の生産量が増加すると急速に庶民にも油揚げが広まるようになったといいます。
三春三角油揚げが作られるようになったのも,恐らく江戸時代中期以降のことでしょう。
現在では三春町に豆腐屋さんは多く存在していないようですが,それでも三春町町内や近隣市町村のスーパーで三春三角揚げが販売されているのを見かけることができます。
今回,購入した三春三角揚げは,まず軽く焼いて鰹節とショウガ,そして醤油を垂らして食べてみましたが,外側はカリッと焼け,内側はボリュームがあり濃厚な味わいを楽しむことができました。とても食べ応えのある油揚げだと思います。
また,自家製辛味大根と鶏肉で煮物にしてみました。
よく出汁が染みた三春三角揚げは普通の油揚げと比べ断然ジューシーで食べ応えのある仕上がりとなりました。
興味のある方はぜひ一度,お試しください。