こんにちは,四十雀です。
今回は,浸水想定区域の話について,少しつぶやかせていただけたらと思います。
本年(令和2年)12月10日,いつものように「ヤフーニュース」を見ていたところ,次の記事がありました。
これは西日本新聞さんの記事で,非常にざっくり要約すると,
・全国で,1995年から2015年の間,洪水浸水想定区域の居住人口が6.04%増えている
・このような場所の土地利用の規制に踏み込むべきだ
と言うものです。
私も本年,新居を建てる関係で,一時期建売物件を探したことがあるので分かるのですが,この記事にあるとおり,本当に今,浸水想定区域内に建てられた建売住宅が増えている(しかも売れている)ことを身を持って実感しました。
こちらが私が住む郡山市の洪水ハザードマップです。
実は私,このハザードマップの④の地区(南部地区)在住,しかも,浸水の可能性があり,早期の立退き避難が必要な区域に住んでいます。
ところが台風19号の後,私の住んでいる場所周辺にはいくつもの建売物件が作られ,実際に入居されている方もいる状態になりました。
このハザードマップを見て分かるとおり,この地区には令和元年の台風19号で甚大な被害を及ぼした阿武隈川が流れています。
幸い,私の住んでいる場所は,台風19号の際浸水はせず,必ずしも,ハザードマップで該当する場所が浸水被害が出る訳ではありません。
しかし・・・今後,台風19号以上の災害が発生しないという保障はありません。
そう考えると,お値段的には安い物件だとしても,少しリスクが大きすぎ,私は買うことはできません。
私自身としては,西日本新聞さんの記事にもあるように,これらの場所,本来は土地利用の規制をしても良いレベルのだと思うのですが,結局それを行政がしないのは,
①これらの場所の周辺には既にインフラが整備されているから(郊外に新たにニュータウンを整備するとインフラも整備しなければならない)
②郡山市の場合,駅近物件なのでその分地価が高く,よって税収が見込まれる
③そもそも,これまでOKだったのだし,その前例をそのまま踏襲したい
といった理由からなのかな,と考えてしまいます(特に③,公務員は前例踏襲,変に物事を改革しないでそのまま続けるのがある意味美徳ですからね・・・。)。
ところで,これまで何回か書かせていただきました,私の
「新居を建てる話」。
sizyuukara-1979.hatenablog.com
私が現在,新居を建てようとしている場所は「市街化調整区域」という,建物の新築など,開発行為が制限される土地と指定されています。
しかし,実際的な面から見ると,私が住む予定の場所に限れば,既に開発されている「市街化区域」に隣接していますし,買い物や病院等行くのに不便がなく,また,川が近くにないため,洪水等災害の起こる可能性の低い場所です。
私が住む予定の場所が市街化調整区域とされているのは,周辺には農地が広がり,その保護,農業振興という意味だと私は考えているのですが,現実問題,この辺りで農業に従事するものは年々減少しています。
うちの実家も,先祖代々の田んぼがありますが,これについては農業法人に耕作を委託しているのが現状です。
農業の担い手がいない中で,規制ばかりは厳しいがため,土地を所有していても何も活用ができない・・・それが市街化調整区域の現状です。
それならば,全ての田んぼを潰せとは言いませんが,多少については規制を解除し,安全な生活圏を新居購入希望者に提供してあげた方がいいようにも思えるのですが・・・。
そう思ってやまない今日この頃です。
(令和2年12月12日)