こんにちは,四十雀です。
今回は,仙台四郎について,少しつぶやかせていただけたらと思います。
さて,まずは次の写真をご覧ください。
とあるお店で見つけたこの写真,東北地方,または北関東辺りであれば,この写真の人物(の写真や絵,人形など)が商店に飾られているのを見たことがある方がそれなりにいるのではないか,と思います。
この人物こそ,今回のお題である仙台四郎という人物です。
さて,仙台四郎,本名は「芳賀四郎」(又は「芳賀豊孝」)で,安政元年(1855年)から明治35年(1902年)に実在した人物で,「仙台」と言うのは,生まれが仙台だからです。
この仙台四郎,知的障害のある人物で,市中を気ままに歩き,行く先々で食べ物や金品を貰っていましたが,人に危害を与えず,また,愛嬌ある風貌をしていたため,人々からは好かれていたといいます。
しかも,不思議なことに,彼が立ち寄るお店は繁盛したといい,段々福の神扱いされるようになったとされています(もっとも,家人が後できちんと支払していたそうですが。)。
なお,不思議なことに,素直な性格であったという仙台四郎ですが,気に入らない店には誘われても決して行かなかったそうです。
さて,仙台四郎は明治35年,福島県須賀川市で没したとされています(ただし,没年等は諸説あるそうです。)が,その没後,仙台市内にある写真館が,
「仙台四郎の写真を飾れば,商売繁盛のご利益がある」
として,その写真の販売を始めたそうです。
それが冒頭に掲載した写真であり,やがて,写真だけではなく絵や人形と言ったグッズが展開,それが現在も脈々と受け継がれているといった次第なのです。
商売繁盛の福の神である仙台四郎の写真やグッズ,商売をされている方はぜひ飾ってみるといいと思います。
(令和3年1月31日)