こんにちは、四十雀です。
今回の年中行事は、「1月14日」に行われるものについてご紹介したいと思います。
1月14日の年中行事
・団子さし
前日に搗いた紅白の餅を細の目に切り,みずの木にあたかも花が咲いたようにさしてから神棚や台所に飾るものです(地域によって白餅だけであるなど,様々なバリエーションがあります。)。
最近では,プラスチックでできた餅状の物が付いている団子の飾りが販売されているのをたまに見かけます。
・成り木責め
庭に植えてある梨,桃,柚子など実が成る木に切り傷を付け,
「なるかならぬか,ならぬと切り申す」
などと唱え餅を挟み,果物がたくさん成ることを願います。
地域によりやり方や呼称,唱え事も様々なようで,「木まじない」などと呼ばれていたようでもあります。
・かせどり
子供達が顔を隠して近所を回り歩いて餅をもらうという行事で,これを食べると無病息災になるとのことでした。
ただ,明治時代初期頃までの習俗だったようです。
※少し古い時代の習俗
ここから紹介するのは,福島県いわき地方でかつて行われていた古い時代の習俗です(なお,1月14日は結構習俗が盛りだくさんで,ここで紹介するのはほんの一部です。)。
・なづき対策
この日,お供えしていた餅を食べると,春になづき(この地方で言う「頭痛」)を病まないのだそうです。
・あかぎれ
この日の朝,誰かと会った際,誰さんと呼ばれても決して答えないのだそうです。
もし答えてしまうと,「あかぎれ貧乏うったよ」と言われるそうです。
一種の言葉のまじないみたいな習俗のようです。
・もぐら打ち
この日,槌と火箸を荒縄に結んで地上を引き,
「もぐらどんはおやどにか,なまこどんのお通りだ。」
と唱えて敷地を歩くという習俗がありました。
これはモグラはもちろん,イタチやネズミをも除く禁呪とのことです。
なお,ナマコはネズミやイタチの嫌うものらしく,これを四隅に埋めておけば害に合わないと信じられていたようです。
・火打ち合い
最も特殊といえる習俗で,川を挟んだ組同士の物が燃えた杭などを投げあうというものです。
かつては「石合戦」と呼ばれる,石を投げあう行事のようなものがありましたが,それの延長戦のようなものかも知れません。
当然ながらこの行事には負傷者がつきもので,下手をすると死者も出たそうです。
今では考えられないような習俗ですが,しかし昭和初期くらいまではどうも行われていたというから驚きです。