こんにちは、四十雀です。
今回は、いわき湯本温泉のご紹介をいたします。
私のように古い人間には、「常磐湯本温泉」の方が馴染みがある温泉です(同様に、近くにある「スパリゾートハワイアンズ」も、「常磐ハワイアンセンター」の方がしっくりきます。)。
位置的にはいわき市の中央寄りにある当温泉の開湯の歴史は古く、奈良時代のこととされています。
その頃、この地は「佐波古」と呼ばれていましたが、伝承によれば、傷付いたタンチョウヅルがこの地の泉に降り立ち湯浴みをしているのを見た若い旅の夫婦が、タンチョウヅルの傷口を湯で洗い流したところ、タンチョウヅルは元気に飛び立ちました。
その数日後、夫婦の元にタンチョウヅルが化けた貴女が現れ、夫婦に、この地で温泉を開き天寿を全うせよ、と書かれた巻物を授けた、とのことで、夫婦はその後「佐波古」の湯を開いたとされます。
また、いわき湯本温泉は、延長5年(927年)の延喜式神名帳に名前が撰上されたほか、鎌倉時代には「三箱の湯」に数えられたりするなど知名度は高く、江戸時代には湯治場・宿場として発展しました。
しかし、明治時代以降、この地方で石炭採掘が始まると、泉脈が破壊され、一時期温泉が出なくなる、また、その石炭産業の斜陽化による人口減少等の不運がありましたが、石炭産業から観光産業への転換(上記ハワイアンズのオープン)により、再びその知名度を高めました。
なお、温泉街近くには、いわきの石炭採掘の歴史を知ることが出来る施設として「ほるる」という施設があります(この施設も、私のような古い人間には「いわき市石炭化石館」の方が馴染みがあります。)。
いわき湯本温泉の玄関口、湯本駅(常磐線)です。駅前には足湯もあります。
足湯の拡大写真です。
足湯の成分表です。この地の炭鉱は硫黄を含むとのことなので、温泉自体も硫黄泉で、かつ硫黄臭がします。また、源泉温度が高いのも特徴です。
足湯付近にあった、温泉関連の看板です(正面から撮影すると私の影が写るため、斜めからの撮影となっています。)
駅正面及び右手の眺め。食事処等が点在しています。
駅正面から歩いて数分のところにある、温泉のモニュメントです(温泉が噴き出ています。)。最初は足湯かと思いました・・・。
モニュメント横にある、由来を記した高札です。
いわき湯本温泉で高名な公衆浴場、みゆきの湯とさはこの湯です。安価で入れることもあり、非常に盛況です。
いわき湯本温泉には温泉神社もあります(時間の都合で行くことができず、かつ、車の助手席から撮影した写真になりました・・・。)。横にある石碑には「延喜式内県社」の文字があり、当社の格式の高さが分かります。
いわき湯本温泉の周囲には様々な観光スポットがあり、ここを拠点に散策するのに最適かと思います。個人的には、疲れた体に心地よい、程よい熱さと硫黄臭のある温泉だと思っています。
ぜひ一度、お試しの程を。